コスパ最強のラジオ? ナショナルクーガ RF-888 最新

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72年発売、¥21800、2.6w、16cmスピーカーの正に弩級ラジオ。当時の大卒の初任給6万円前後から見ると今の10万円位の超高級ラジオでした。外観も大型スピーカーを全面に押し出し、力漲る凄いラジオという印象ですが、実際中身も凄い。兎も角パワーで圧倒しようという作戦だったのでしょう。当時のアンプに使われている様な大型パワートランジスタが2個、それも特大のヒートシンクに独立して付けられています。此れと比肩出来るパワー段のラジオはこの2年位後に12cmと5cmの2ウェイスピーカーと3W超え(ウーファー2.7W+ツィーター0.8W)の出力を誇ったサンヨーのDJ5000以外にはありません(DJ5000もキャン型x2です)。使われているスピーカーはこのラジオの為に専用に開発されたと思しき16cmのダブルコーン型でコーンの深さが非常に浅い特殊な物です。浅いコーンの場合コーンの強度を保つ事が難しく、そうなるとコーン紙の分割振動で結構騒がしい音になりやすい。実際にこのラジオの音は大口径から想像される様なズッシリした音では無く、意外とシャープで軽い感じの音調です。このモデルより大分前に同じ様に16cmスピーカーを売りにしていたRF-740(同時出品中です)のコーンはもっと奥行きが有り、分割振動が少ない事もあってか大人しい音です。まあ、どちらが良いかと言うよりは好みの問題でしょうが、此方の方が上も下も帯域としては広がっていてよりハイファイサウンドと言えます。アクセサリはそれほど多くは無く、バス、トレブルのトーンコントロール、ラウドネス、AFC位で、前モデルのGXOにあったトランシーバー機能は落とされています。これだけの躯体なのアンテナも大きく、FM、AM、SW何の感度も相当に良いと思います。丈夫な造りで、プリント基盤を前後のバッフルの様な厚いプラスチックのカバーで覆う方式で、これも前モデルのGXOのそれを踏襲、リファインしています。多分このモデルもワールドボーイと同様普通に使えば後2、30年は保ちそうです。高性能、大出力、耐久性も考えると歴代ラジオで最高のコスパの一台ではないでしょうか。この個体はタイマーを含め全ての機能OKです。美品と言っても良いでしょう。電池、ACコード付です。価格は整備品で完動品としてこの位かと。

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